- 会期
平成27年1月10日(土)~2月8日(日)
- 時間
- 午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 休館日
- 月曜日(祝日は開館、翌日休館)
- 料金
一般 500円(400円)、高大生400円(300円)
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上の方(要証明)は無料
※前売り券の販売はありません
概要
※本展覧会は終了しました。
田万コレクションは、大阪で政治家・弁護士として活躍し、また平和運動の推進にも尽力した田万清臣(たまんきよおみ)氏(1892~1979)が、夫人の明子(あけこ)氏と協力して収集した総数663点にのぼる東洋美術のコレクションです。清臣氏の没後、昭和55年から同62年にかけて大阪市に寄贈されました。
氏の生前より、仏教美術を中心に質の高い個人コレクションとして知られ、現在、「銅湯瓶」(どう とうびょう)など5点の重要文化財が含まれています。平成12年以来となる今回の特集では、日本の中・近世絵画を中心に、中国、朝鮮の美術をまじえて約50点を厳選し、その魅力をご紹介します。多彩な東洋美術が奏でる麗しいハーモニーをどうぞお楽しみください。
今回の特別陳列でとくに注目いただきたい作品が、田万コレクションの名品のひとつで、今年8月、新たに重要文化財に指定された狩野宗秀筆「四季花鳥図屏風」(かのうそうしゅうひつ しきかちょうずびょうぶ)です。筆者の狩野宗秀(1551~1601)は桃山時代の巨匠・狩野永徳(かのうえいとく)(1543~90)の弟で、その豪快な作風を直接引き継いだ画人として知られています。所蔵作品の重要文化財指定は、平成9年の葛飾北斎筆「潮干狩図」(かつしかほくさいひつ しおひがりず)以来17年振りのこととなります。
これを記念して、コレクション展(平常展)では「平成26年新指定重要文化財特集-狩野派の山水・花鳥図屏風-」を同時開催します。やはり今年、重要文化財に指定された兵庫・太山寺(たいさんじ)所蔵の「四季山水図屏風」(しきさんすいずびょうぶ)ほかの狩野派作品を展示します。その潤いある水墨表現にもご注目下さい。
主な展示作品
原在正「猫図」 江戸時代
すやすや眠る猫とレンゲソウ。丁寧に引き重ねた毛筋が柔らかな質感とふっくらした量感を巧みに描きだす。公家の四辻公説(よつつじきんこと)の詩は、無能の者(子猫)が高位につき高禄(安眠)をとることを皮肉る。原在正(?-1810?)は京都画壇の原派の祖・原在中(はらざいちゅう)の長男だが、33歳の若さで没した。
重要文化財 狩野宗秀 「四季花鳥図屏風」(左隻部分) 桃山時代
右にサクラとツル、左にヤナギとクジャクを配置し、四季の移ろいを躍動感みなぎる筆致で描いている。樹木や鳥を近接、拡大する描法、奥行きをさえぎる金地構成は、兄である狩野永徳(かのうえいとく)が確立した桃山時代の雄大な大画面構成の特徴をよく伝えるとみられ、宗秀の代表作と位置づけられる。
※この作品は、コレクション展「平成26年新指定重要文化財特集-狩野はの山水・花鳥図屏風」に展示します。(北館2階7室)
講演会
リレー講演会
・日時 1月11日(日)午後1時30分-午後4時
・講師=並木誠士氏(京都工芸繊維大学大学院教授)
「隠者の山水、楽園の花鳥-室町・桃山時代の狩野派-」
・講師=朝賀 浩氏(文化庁美術学芸課主任文化財調査官
「美術史研究と文化財指定調査-近年の事例から-」
・会場=美術館1階講演会室
(定員150名、午後1時開場、先着順)
※事前申込み不要。聴講無料。ただし当日の特別陳列観覧券が必要です。
美術講座
・1月31日(土)「田万コレクションの名品と迷品」
・2月7日(土)「田万家旧蔵本「洛中洛外図屏風」再考」
講師=知念理(大阪市立美術館・主任学芸員)
時間=各日とも午後1時30分-午後3時
会場=美術館1階講演会室
(定員150名、午後1時開場、先着順)
※事前申込み不要。聴講無料。ただし当日の特別陳列観覧券が必要です。
学芸員による見どころレクチャー
1月23日(金)・1月30日(金)
時間=各日とも午後1時30分-(30分程度)
会場=美術館1階講演会室
(定員150名、午後1時開場、先着順)
※事前申込み不要。聴講無料。ただし当日の特別陳列観覧券が必要です。
作品リスト
重要文化財「四季花鳥図屏風」は、コレクション展「平成26年新指定重要文化財特集-狩野派の山水・花鳥図屏風」(北館2階・7室)にて展示します。
図録
タイトル:田万コレクションⅠ 中・近世絵画
価格:1,300円
田万コレクションの図録を美術館開館中は、来館者向けに美術館1階のミュージアムショップで販売しております。なお、希望者には宅配も受け付けています。 宅配を希望される方は、図録の代金・梱包料100円を現金書留にて美術館あてに郵送してください。
- (注)確認出来ましたら、送料着払いにて図録を送付致します。
- (注)現金書留にて郵送いただく前に、お手数ですが、美術館あてに在庫についてお問い合わせくださいますよう、お願い致します。
問合せ先:06-6771-4874 大阪市立美術館総務課
宛先:〒543-0063 大阪市天王寺区茶臼山町1-82 大阪市立美術館