- 会期
- 平成20年(2008)4月26日(土)~6月8日(日)
- 観覧料
一般1,200円(1,000円)、高大生900円(700円)
中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方、大阪市内在住の65歳以上の方は無料〔要証明(原本に限る)〕
※カッコ内は、前売り・20名以上の団体料金前売り
3月1日(土)より前売り開始
おもな前売り券発売: 電子チケットぴあ(Pコード688-001)、ローソンチケット(Lコード57523)、CNプレイガイド、イープラス、主なコンビニ各店舗
展覧会概要
本展では、聖徳太子ゆかりの寺院であり「河内三太子(かわちさんたいし)」と称される、叡福寺(えいふくじ)〔大阪府南河内郡太子町〕、野中寺(やちゅうじ)〔同府羽曳野市〕、大聖勝軍寺(たいせいしょうぐんじ)〔同府八尾市〕に伝わる宝物約110件を展示します。なかでも叡福寺の「聖徳太子絵伝(えでん)」7幅は、南北朝~室町時代に制作された色鮮やかな大画面で、太子の生涯にわたる重要な出来事を描いた名品です。本年この太子絵伝の本格的な修復が完成し、当時の鮮明な色彩が約500年ぶりに蘇りました。 本展は、「河内三太子」に伝わる貴重な宝物の数々を一堂に展観し、地元河内の地に花開いた太子信仰の精華をご覧いただきます。いにしえの人々が太子に寄せた真摯な信仰心を背景に、その豊かな芸術性を感じ取っていただくとともに、文化財を伝えるための修復活動の重要性をご理解いただければと考えます。 大阪府と奈良県との府県境近く、太子町の竹内(たけのうち)街道沿いに立つ叡福寺は、聖徳太子の御陵のある寺院として広く知られています。日本の古代史に偉大な足跡を残した聖徳太子に対する信仰は、すでに奈良時代から認められますが、鎌倉時代にも親鸞、叡尊、日蓮、一遍といった高僧が叡福寺に参詣し、以後叡福寺は四天王寺とともに、大阪における太子信仰の拠点寺院として繁栄してきました。一方、羽曳野市に伽藍(がらん)を構える野中寺は、聖徳太子の発願(ほつがん)、蘇我馬子の建立と伝えられ、また八尾市の大聖勝軍寺は、太子が蘇我氏とともに物部氏と戦った合戦場に立ち、ともに太子ゆかりの名刹(めいさつ)として知られています。後に叡福寺を含めた3ヶ寺は「河内三太子」と称され、叡福寺が「上(かみ)の太子」、野中寺が「中(なか)の太子」、大聖勝軍寺が「下(しも)の太子」として親しまれ、太子を慕う多くの参拝者を集めてきました。
主な出展作品
絵伝
聖徳太子絵伝 第1幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第2幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第3幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第4幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第5幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第6幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
聖徳太子絵伝 第7幅
南北朝~室町時代 大阪・叡福寺蔵
像
木造南無仏太子像
鎌倉時代 大阪・叡福寺蔵
重要文化財 金銅弥勒菩薩半跏像
白鳳時代・666年 大阪・野中寺蔵
木造四天王立像(左から、増長天立像、持国天立像、広目天立像、多聞天立像)
平安後期・鎌倉時代 大阪・大聖勝軍寺蔵
作品に関するお問い合わせ
作品に関するご質問は各所蔵先へお問い合わせください。
関連イベント
講演会
時間 / いずれも午後1時30分~3時 場所 / 当館1階 講演会室 定員 / 150名 (当日、午後1時より先着順で整理券を配布します。) ※ 聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です。
5月3日(土)
叡福寺と聖徳太子
講師 / 上野 勝己 氏 (太子町立竹内街道歴史資料館 前館長)
5月31日(土)
叡福寺の聖徳太子絵伝
講師 / 朝賀 浩 (当館主任学芸員)
6月7日(土)
河内三太子の仏教美術
講師 / 石川 知彦 (当館主任学芸員)
河内三太子住職による鼎談
時間 / 午後1時30分~3時
場所 / 当館1階 講演会室
定員 / 150名 (当日、午後1時より先着順で整理券を配布します。)
※ 聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です。
5月24日(土)
出演 / 叡福寺住職:近藤 本龍 師、野中寺住職:野口 眞戒 師、大聖勝軍寺住職:奥野 正弘 師
雅楽コンサート
5月17日(土)
時間 / 午後2時~2時20分、午後5時~5時20分
出演 / 大阪芸術大学 雅楽会「あぷさらす」
場所 / 当館 1階中央ホール
※ 当日は午後7時まで夜間開館(入館は午後6時30分まで)。
午後5時30分からは学芸員のギャラリートークも開催します。
主催
大阪市立美術館、NHK大阪放送局、NHKきんきメディアプラン、読売新聞大阪本社
共催
叡福寺、野中寺、大聖勝軍寺
後援
大阪府教育委員会、太子町、太子町教育委員会、羽曳野市、羽曳野市教育委員会、八尾市、八尾市教育委員会