大阪市立美術館

特別展

没後80年記念 佐伯祐三展
-パリで夭逝した天才画家の道-

会期
平成20年(2008年)9月9日(火)~10月19日(日)
観覧料

一般1,200円(1,000円)、大学・高校生900円(700円)
中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方、大阪市内在住の65歳以上の方は無料〔要証明(原本に限る)〕
※カッコ内は、前売り・20名以上の団体料金

前売り

7月1日(火)より前売り開始
おもな前売り券発売:電子チケットぴあ(Pコード688-238)、ローソンチケット(Lコード56318)、CNプレイガイド、ローソン、ファミリーマート、サークルK・サンクス、セブンイレブン、e+(イープラス)など

展覧会概要

本年は佐伯祐三(1898-1928)が異郷パリに没して80年を迎えます。堅牢な建物が並ぶパリの街角や近郊の美しい村落を重厚な色彩と激しい筆致で表現し、熱情のなかに郷愁をふくんだ佐伯の作品は、今日もなお人々の心を魅了してやみません。  本展では、大阪市立近代美術館建設準備室所蔵の《レ・ジュ・ド・ノエル》や《郵便配達夫》など山本發次郎コレクションをはじめ、国内の美術館やコレクターが所蔵する佐伯の代表作約110点を展示します。  また、佐伯芸術の成立に深く関係した先輩・友人画家の作品や、パリで客死し絶たれた佐伯の志を継承する後輩画家たちの作品約15点もあわせて展示し、佐伯芸術の広がりを展望いたします。

展覧会構成と主な作品

第1章 凝視する自己・自画像の時代 ~東京美術学校時代からパリに行くまで~

北野中学校時代には赤松麟作に、東京美術学校では藤島武二の指導を受け、画家としての基礎を築いていきます。この時期、佐伯は心の奥底をのぞきこむかのように、《自画像》を数多く残すほか、愛娘を描いた《彌智子像》や《裸婦》も描いています。

自画像

1923年 東京藝術大学蔵

第2章 ヴラマンクとの出会い ~第1次パリ時代~

大正13年(1924)にフランスに渡り、里見勝蔵に連れられて訪問したフォーヴィスムの巨匠モーリス・ド・ヴラマンクに自らの作風を「アカデミック!」と批判されて衝撃を受け、画風を変貌させます。荒々しいタッチで郊外風景を描いた作品群を経て、ユトリロの影響を受け、《レ・ジュ・ド・ノエル》・《酒場》など建物を正面から見たパリ風景を確立しました。

立てる自画像

1924年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵

第3章 帰国時代

大正15年(1926)に一時帰国し、滞欧仲間の里見勝蔵、前田寛治、小島善太郎、木下孝則と新しい美術団体である「1930年協会」を結成します。東京の自宅付近の《下落合風景》や、大阪で《滞船》の連作を描きますが、日本の風景と対峙すればするほど、パリへの強い思いを募らせていきます。

滞船

1926年頃 横浜美術館蔵

第4章 燃え上がる熱情、パリ ~第2次パリ時代~

佐伯は、昭和2年(1927)に念願の再渡仏を果たしました。《オプセルヴァトワール附近》・《リュクサンブール公園》・《広告(ヴェルダン)》などパリの街並みを鮮やかな色使いと激しい筆づかいで描き、ポスターの広告の文字や並木の枝が躍る名作を次々と描き、佐伯芸術を開花させます。

リュクサンブール公園

1927年 田辺市立美術館蔵

オプセルヴァトワール附近

1927年 和歌山県立近代美術館蔵

広告(ヴェルダン)

1927年 大原美術館蔵

第5章 画家・佐伯祐三、最後の3ヶ月。モラン、そして死

昭和3年(1928)に新展開を求めて、パリ近郊の美しい村モランに荻須高徳、山口長男、横手貞美、大橋了介らと写生旅行に出かけました。《モランの寺》の連作や《煉瓦焼》・《カフェ・レストラン》などを描きます。その後、パリに戻って体調を崩し、室内で《郵便配達夫》などを描きますが、同年8月16日に三十年の短い生涯を閉じました。

カフェ・レストラン

1928年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵

郵便配達

1928年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵

作品リスト

お問い合わせ

作品に関するご質問は各所蔵先へお問い合わせください。

「大阪ナイトカルチャー」特別企画

ミ・ベモルサクソフォンアンサンブル「1928年、パリ街角」

「大阪ナイトカルチャー」特別企画として、下記日時に夜間特別開館し、ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルによるギャラリーコンサート「1928年、パリ街角」を開催します。

日時

平成20年10月1日(水)

開場

午後6時

展覧会鑑賞

午後6時~7時30分

コンサート

午後7時30分~8時30分

入場方法

午後6~7時30分の間に、「職員通用口または美術館下ゲートからご来館ください。(天王寺ゲートでの案内あり。)」)

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会場

当館1階 中央ホール

料金

佐伯祐三展入館料+コンサート料金
一般(1階イス席):4,000円 (定員150名)
学生(2階立見席):2,000円 (定員50名)
※中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方も、上記料金が必要です。
※未就学児童のご入場は御遠慮下さい。

出演

ミ・ベモルサクソフォンアンサンブル

曲目

シャンソン/愛の喜び~聞かせてよ愛の言葉を  サティ/ジュ・トゥ・ヴー  フォーレ/組曲「ドリー」より子守唄、スペインの踊り  ドビュッシー/月の光  ラヴェル/ボレロ    ほか

チケットの申し込み:お電話にてお申し込み下さい

サンケイチケットセンター
電話:0570-05-5062
(平日 午前10時30分~午後6時30分)
〒556-8665 大阪市浪速区湊町2-1-57 難波サンケイビル地下1階

公式サイト

関連イベント

講演会

時間 / いずれも午後1時30分~3時
場所 / 当館1階 講演会室
定員 / 150名 (当日、午後1時より先着順で整理券を配布します。)
※ 聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です。

9月13日(土)

佐伯祐三とその芸術
講師 / 橋爪 節也 氏(大阪大学総合学術博物館教授)

9月27日(土)

佐伯祐三 魂の造形
講師 / 熊田 司 氏(大阪市立近代美術館建設準備室研究主幹)

10月4日(土)

夭逝の日本近代美術史-佐伯祐三の場合-
講師 / 篠 雅廣(当館 館長)

学芸員による作品解説

9月20日(土)・10月11日(土)・10月18日(土)

9月20日(土)・10月11日(土)・10月18日(土)

コンサート ~佐伯祐三とその時代の音楽~

時間 / いずれも午後1時30分~2時、午後3時から3時30分
場所 / 当館1階 中央ホール
※ 聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です。

9月15日(月・祝)

蓄音機ライブ&トーク
出演 / 毛利 眞人 氏(音楽ライター)

9月28日(日)

シャンソンコンサート
出演 / 福井 晶子 氏(歌手)

割引券

主催

大阪市立美術館、大阪市立近代美術館建設準備室、産経新聞社、関西テレビ放送

後援

サンケイスポーツ、夕刊フジ、サンケイリビング新聞社、ラジオ大阪、FM802

協賛

野崎印刷紙業株式会社、ニッセイ同和損害保険株式会社

協力

ヤマトロジスティクス株式会社

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